2025年夏の甲子園で注目を集める球児がいます。
県立岐阜商業高校(県岐商)の外野手・横山温大(よこやま はると)選手(3年)です。
横山選手は生まれつき左手の指がない先天性の障がいを抱えながらも、仲間と共に努力を重ね、見事に夢の舞台・甲子園の切符をつかみました。
「ハンデを背負っていても、関係なくできることを証明したい」
その強い思いが多くの人の心を動かしています。
今回の記事では、こちらの話題についてまとめていきます。
横山温大(よこやま はると)選手のプロフィール
-
名前:横山 温大(よこやま はると)
-
生年月日:2007年生まれ(18歳・2025年8月現在)
-
出身地:岐阜県各務原市
-
家族構成:両親・兄・姉の5人家族
-
ポジション:外野手(元投手)
-
投打:右投げ右打ち
-
経歴:各務原市の地元チーム → 江南ボーイズ(愛知県) → 県岐阜商業高校
-
特徴:左手の指がない障がいを義手や独自の握り替え技術で克服。俊足と守備力、力強い打撃を兼ね備えた“三拍子そろった外野手”。
-
甲子園出場歴:2025年夏(3年生で初出場)
-
好きな食べ物:母の作る野菜カレー
-
信念:「ハンデを抱えていても、関係なくできる」
生まれつきのハンデと家族の思いとは?
岐阜県各務原市で3人きょうだいの末っ子として誕生した横山温大選手。
生まれつき左手の指がなく、母・尚美さんは当初「野球はできないかもしれない」とショックを受けたといいます。
幼い頃の横山選手も、「小学校に行ったら、みんなと同じ手になるんだよね?」と何度も尋ねていました。
しかし兄や姉の影響で野球に憧れ、小学3年で地元チームに入団。
「小学校に行ったら、みんなと同じ手になるんだよね?」
と幼い頃は母に問いかけていた横山選手ですが、やがてその障がいを“克服すべき壁”ではなく“挑戦のきっかけ”として受け止めるようになりました。
中学時代の工夫と挑戦
中学では「江南ボーイズ」に所属し、投手と外野手の二刀流でプレー。
グローブを瞬時に外して右手で投げる“握り替え”を徹底的に練習し、試合で使えるレベルにまで磨き上げました。
「手が不自由でも、ハンデだと思ったことはない。逆に武器にしている」
――横山選手のこの言葉に、努力と工夫の積み重ねが凝縮されています。
横山選手は「手が不自由だけど、ハンデとは思っていない。逆に武器にしている」と話します。
県岐商での成長と飛躍
岐商での成長と飛躍
憧れの県岐阜商業へ進学後は下宿生活を送り、当初は投手として挑戦しましたが、高校1年秋に外野手へ転向。
徹底的に右腕を鍛えつつ、左腕も強化することでバッティングに安定感を生み出しました。
藤井潤作監督は「足が速く、守備も球際に強い。三拍子そろった外野手」と評価しています。
チームメイトやマネージャーからも「人一倍努力していて尊敬できる存在」と慕われています。
甲子園出場を決めた決勝戦
2025年7月28日、岐阜大会決勝・帝京大可児戦。
横山選手は3打数3安打、3盗塁の大活躍で、県岐商を10対0の完勝に導きました。
試合後、横山選手は「自分のようなハンデを抱えていても関係なくできると証明したい。全国制覇を目指す」と力強く語りました。
母・尚美さんは「生まれたときはショックだったけど、温大の活躍で家族みんなが喜べることが嬉しい」と涙ながらに笑顔を見せました。
まとめ
横山温大選手は、生まれつきのハンデを“力”に変え、仲間や家族と共に夢の舞台に立ちました。
その姿は多くの人に勇気を与え、甲子園の新たな感動物語として語り継がれていくでしょう。